はめこみ分数という教材を手作りしてみましょう。
このページでは、分数の理解を助けるための教材と活動の方法についてわかりやすく紹介していきます。
「はめ込み分数」とはどんな教具なの?
1~10まで等分に分割された10個の円が、鉄製の枠の中に納められています。
分割されていない円1個と、2分割~10分割され、これによって1、1/2~1/10の分数を提示できます。
何歳くらいからできる活動なの?
だいたい6歳くらいからです。
小学校に入ってからでも、高学年になってからでもできます。
用意するもの
・方眼紙
・分度器
・コンパス
・はさみ(カッター)
・ペン
作り方
① 方眼紙にコンパスで円を10個書きます。
② 線に沿って円を切り取ります。
③ 分度器を使って円を2~10分割していきます。
2分割:半分 3分割:120度 4分割:90度 5分割:72度
6分割:60度 7分割:51.4度 8分割:45度 9分割:40度 10分割:36度
④ 分割した線に沿って切っていきます。
⑤ 分割したそれぞれのパーツに「1」「1/2」とペンで書きこみます。
活動の目的
・どのように全体(=1)が部分に分かれるかを見せる
・分数における抽象概念への準備
こどもにとって、いきなり「1/3」「4/5」「7/9」と抽象的な数で言われても、理解することは難しいです。
まずは感覚的な理解をしていきましょう。
活動のやり方
分割された図形をつなぎ合わせて1をつくる
① お盆の上に1・1/2・1/3・1/4に分けられた円形を置き、机(またはじゅうたん)に運んできます。
② 1を取り、机(またはじゅうたん)の上に置きます。
③ 次に2分割の円を取り出し、机(またはじゅうたん)の上に置きます。
④ こどもに、2つの1/2の図形をくっつけて、1の円を作らせます。
⑤ 3分割・4分割の円も同様に行います。
⑥ 分割された図形を混ぜ合わせて、元の形(1)を作らせます。
⑦ 理解が深まれば、残りの1/5~1/10を同様に行います(後日でもよい)
同じ大きさを探す
1/2=3/6=4/8=5/10
1/3=2/6=3/9
などを、実際に図形をくっつけたり上から合わせてみたりして、同じ大きさを探します。
小学生なら、自分で教材をつくる過程を通しても、分数の理解が深まると思いますので、一緒に作るのもいいですね!