6月の勉強会(幼児クラス)まとめ

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6月20日に行われた幼児クラスの勉強会のまとめです。

目次

1、メンバーさんの環境作りの報告

4月から子どもが自分でやることを選び、活動できる環境を整えてきていますが、お子さんの変化がみられるご報告が多数ありました

「自分から進んで絵本を読んだ」
「今まで家ではやらなかったのに折り紙を折った」
「自分で棚から出してきて集中して活動していた」

お子さんが活動するようになると、違う課題も出てきます。

道具や材料を出してほしい」

と度々言われてげんなりしてしまう、など。

基本的には、「あれを出して」と言われずに済むような環境を設定してください。

①子供がやりたいと思ったらすぐに取り掛かれる
②自分で取れる(1人で簡単に出してしまえる置き方)

このようなことを考えながら工夫してみてください。

2、片づけに関するお悩み

子どもが活動をするようになると、「片づけなくて散らかってしまう」という課題がでてくることがあります。

①「片づけて」ではなく別の言葉を使う

「片付けて」という言葉はあいまいなので、子どもは具体的にどうすればよいかわかりません。

「元のように戻してね」
「元の場所に戻してね」

というように、「片づけて」以外の具体的な言葉で何をすればよいかわかるようにしてあげてください。

②1つ1つの動作に分解してやることを伝える

たとえば「茶色の階段」という教具を子どもに戻してもらうときに、先生が大きい順に並べ、「こっちから持っていってね」と言うことがあります。

また、遊んで広げた電車のレールをしまうときに、「まっすぐなのを入れてください」「曲がったのを入れてください」ということもあります。

「片づける」とは、「分類」の考え方を練習することができる機会ですので、

・大きいものから並べる
・2つの仲間にわける
・色、形ごとにわける

など、いろいろな分け方を大人も考えてみてください。

私の子どもがトランプを片づけるときに、
①まず赤と黒に分け、
②次にダイヤとハートに分け、
③さらに1から順に並べる、
ということを勝手にやっていました。

机や絨毯の上でやりやすいように教具をセットしたり、片づけやすいように並べたりすることで、「段取り」や「分類」なども自然に身に付くと思います。

イライラしてると「片づけないと全部捨てるよ!」と私も言ってしまうのですが、ぜひ、「片づける」ことで考える力が育つと思って工夫してみてください。

③1つ出したら元に戻す

最後に全てを片づけようとすると、大変すぎてやる気がなくなると思いますので、子どもが活動をしてそのまま次に移ろうとしたら、「それを戻してから次のを出してね」と、声をかけるとカオスを回避できます。
全部出てると片付ける気力も失せますよね。

子どもが自分で出す→活動→もとのところに戻す

このサイクルを小さいころから身につけることが大切です。

しかし、子どもは次のことに意識がいっていると、片づけるのがまどろっこしいようです。

それでも、元に戻さずに次に行こうとしたら「元にもどしてからね」と声をかけたり、隣にいてあげる、など、「実行のしやすさ」を意識してあげてください

自分が出したものでない場合、「それは自分が出してない」と言ってしまわないこともありますので、子ども自身が出すようにしてください。

3、子どもに合った教材の選び方

子どもが「やりたい」と思って自分で集中して活動をできるように、次のことを意識してください。

①興味・関心が消えないように(嫌にならないように)

「興味関心が消えないように」

これが最優先だと思います。

嫌いになると本当にやらなくなるので、「イヤにならないように」「嫌いにならないように」を一番大事にしてもらうといいかなと思います。

この興味関心の火は勝手に消える場合もあるので、消えたら消えたで仕方ないと思うんですけど、やはり火がつくことは貴重なので、火がついたらその火が消えないように、「守り人」みたいな感じで意識してもらうとよいと思います。

火を大きくしなくてもいいから、火を絶やさない

それでいいと思います。

邪魔しないというのはそういうことです。

②ちょうどよい難しさ

次に、「ちょうど良い難しさ」です。

人は、簡単すぎると面白くなく、難しすぎるとやる気が起こりません

ですから、興味を持ったことの中で、子どもにとって難しすぎず簡単すぎない、楽しんでできることを探してあげてください。

そして、ちょうどよい難しさのものを「こういうのあるけどやってみる?」と紹介したり、棚に置いておいておあげてください。

③魅力的に思える(教材の工夫)

できれば、子どもが見て「楽しそう」「面白そう」「やってみたい」と思えるような工夫をしてあげてください。

たとえば、「ぬいさし」をなかなかやりたがらない子が、画用紙で本を作るときに真ん中を糸でぬうことは喜んでやるとか、電車のぬいさしは喜んでやる、とか。

ただ目の前で大人がやってみせるだけでも、魅力的に感じるかもしれません。

4、子どもが難しすぎるものをやりたいと言ってきたら

子どもが難しすぎるものをやりたいと言って持ってくることがあります。

たとえば難易度の高い折り紙などです。

子どもが1人でできることは手伝わず、1人でできないことだけ手伝う

が基本です。

大人が8割くらい手伝わないとできないことは、

「これは今は難しい」と伝えたほうがよいです。

そして、何をすればそれができるようになるのかも伝えてあげるとよいと思います

たとえば、刺繡をしたいと言ってきたときには、「ぬいさしをたくさんしたらできるようになるよ」とか。

「今できない」だけであって、「永遠にできないわけではない」ということを知っていることはとても大事です。

今はできないだけで、いつかできるようになる

 でも、それをできるようになるためには何もしてないでできるようになることなくて、「これをしたいんだったら、他のこういうことをいっぱいやる必要がありますよ」ということですね。

「できない」「失敗」ということを恐れたり、よくない印象を持っている子どもや大人はたくさんいるのですが、「できない」「失敗」は悪いことではなく、成長するためのチャンスです

「今はできないだけ。いつかできるようになる」という感覚を大人も子どもも持ちたいですね。

6月の勉強会では、「折り紙」の紹介の仕方についても質問がでましたので、これは1つにまとめて記事にしたいと思います。

今月もありがとうございました。

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