「考える力をつけましょう」「思考力をつけましょう」とよく言われますが、「そもそも思考力って何?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか
このページでは「思考力」について解説していきます!
また、この記事の最後には を用意しているので、ぜひ活用してください。
「考える力」とは何か?
「考える力」と言われる場合、「他人の言うことにそのまま従うのではなく、自分の頭で考えて結論を出す力」という意味で使われています。
知識や情報を得ることは大切です。
しかし、「情報」や「知識」をそのまま使うなら、「自分の頭で考えた」とは言えません。
つまり、外から得た知識や情報を、自分の知恵に変えられる力が「考える力」であり「思考力」であるといえるでしょう。
思考力の重要性
対話型のAIが質問に答えてくれたり、詩や歌、エッセイ、小説、コードなどを作ってくれるようになりました。
指示を出すだけでイラストを描いてくれたり、パワーポイントで資料を作ってくれたり、英会話の練習相手になってくれたり、マインクラフトまでつくってくれます。
一定のクオリティのものを短時間でAIが作ってくれるとしたら、人間は一体何ができるでしょう。
誰かに言われたことをそのままやるなら、AIがやってくれます。
知識や情報を自分独自の考えや発見に変えること、生きた知恵に変換するために「思考力」が必要です。
思考力があるとは
では、「思考力がある」とはどういう状態なのでしょう。
知識や情報を自分独自の知恵に変換することができる力が「考える力」、すなわち「思考力」でした。
「思考力」は1つではなく、様々な思考方法があります。
・色々な考え方ができる
・状況にあった考え方ができる
この場合、「思考力がある」と言えるのではないでしょうか。
思考方法の種類
ここからは、思考方法の種類について紹介していきます。
論理的思考
「論理的思考」は「ロジカルシンキング」とも呼ばれ、「論理的に(ロジカルに)」「考える(シンキング)」ことです。
「論理的」とは「物事が整理さていて、筋道立っていること」ですから、「論理的思考」とは「物事を整理し、筋道立てて考える思考法」となります。
ここで、おすすめの問題集をご紹介します。
私は塾講師として小中学生に国語を指導してきましたが、この問題集はシンプルでわかりやすく、論理的思考力が身に付きます。
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論理的思考力とは、次の3つの力で構成されます。
① 言いかえる力…抽象・具体の関係を整理する力
② くらべる力…対比関係を整理する力
③ たどる力 …因果関係を整理する力
くわしく見てみましょう
① 言いかえる力
「言いかえる」とは、同じ内容のことがらを別の表現にする、ということです。
「=(イコール)」で表せます。
この「言いかえる」の中に、ビジネス思考などでも出てくる「抽象化思考」があります。
② くらべる力
「くらべる」とは、2つのものを並べ、違いを見つける、ということです。
「対比関係」とも呼ばれます。
私たちは何かと何かをくらべ、その違いから気づくことができます。
③ たどる力
「たどる」とは原因・結果のつながりを見つける、ということです。
「因果関係」とも呼ばれます。
課題解決のためには、原因を特定する力が必要です。
「論理的思考」は「整理する」ときに有効な思考法
論理的思考は自分の中にある思いや考え・学んだ知識などを整理して筋道立てる方法であり、訓練することで身につきます。
当サイトでも日常の中で論理的思考を育てる関わり方もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
学んだ知識を体系的に整理して筋道立てることは大切ですが、自分の中にないものを整理することができません。
次は知らないことを理解したり、原因を推測したりすることに有効な思考法です。
帰納法
複数の事実から共通点を発見して結論を導き出す推論法
演繹法
前提となるルールに物事を当てはめて、当てはまるか、当てはまらないかで結論を出す推論法
アブダクション
「起こった現象」に対して「法則」を当てはめ、起こった現象をうまく説明できる仮説を導き出す推論法
上記の3つは「仮説思考」という思考の種類です。
正解がない問いに対しては「仮説思考」が有効です
論理的思考は訓練が必要ですが、仮説思考は幼児期から自然に身につけることができます。
逆に言えば、適切な環境がなければ身につけることができないということです
仮説思考は「~したい」という欲求がなければ考え始めることができません。
ですから、特に子どもが小さい頃は興味関心があることをすることで、思考力を育ててあげてください。
どのようなかかわり方をすればよいかはこちらの記事を参考にしてくださいね。